金属かぶれ(接触皮膚炎)について
金属によるかぶれは、金属が皮膚に触れることで起こる湿疹性の反応のことです。
症状は赤み・かゆみ・湿疹・水ぶくれなどで、触れている部位だけでなく全身に広がることもあります。
金属アレルギーは一度発症すると繰り返したり長く続くため、原因の特定と適切な対策が重要です。
こんなところでも金属かぶれが起こります
金属は日常生活のさまざまな物に含まれているため、思わぬ場所が原因になることがあります。
■直接暴露による接触皮膚炎
金属が直接皮膚に触れて起こるタイプです。
<ニッケル>
- ピアス・アクセサリー
- 金属製の美顔ローラー
- ベルトのバックル
- コイン
- 腕時計
- 楽器(フルート・サックスなど)
- 髭剃り・シェーバー
- 眼鏡のフレーム
<コバルト>
- メッキ
- 青色系染着料
- セメント
<クロム>
- 塗料・印刷(青)
触れている部分に一致して湿疹が出るのが特徴です。
■全身性接触皮膚炎
体内に入った金属が原因で、全身に湿疹が出るタイプです。
- 食品に含まれる金属(ニッケル、クロム、コバルトなど)
- 歯科金属(詰め物・被せ物・矯正装置など)・・・金、パラジウム、白金、スズ、銀、インジウム、イリジジウム(異汗湿疹、掌跡膿疱症)、+アルミニウム(扁平苔癬)
手足や体幹に広がる湿疹、慢性的なかゆみ、原因不明の皮膚炎として現れることがあります。
検査について
原因金属を特定するために、以下の検査を行います。
■パッチテスト
疑われる金属を皮膚に貼付し、48〜72時間後の反応を確認します。
金属アレルギー診断の基本となる検査です。
■リンパ球幼若化試験(LTT)
血液検査で金属に対する免疫反応を評価します。
パッチテストが難しい場合の補助検査として行われます。
■内服負荷試験
特定の金属を少量摂取し、症状の出現を確認する検査です。
全身性接触皮膚炎が疑われる場合に検討します。
治療と対策
- 原因金属の回避
- 外用薬による炎症のコントロール
- 歯科金属の変更相談
- 食事指導(必要な場合、チョコレート,ココア,豆類,香辛料,貝類,胚芽などの制限、ステンレス製の調理具(ニッケルを含む)の変更)
原因が分かることで再発予防が可能になります。
日本皮膚科学会 接触皮膚炎診療ガイドライン 2020参照